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Newsマーク 足底筋膜炎のこと⑧鍼灸治療って有効?

2023.11.06

 

こんにちは

「ヨガでココロを元気に ハリでカラダを元気に」

出張鍼灸院 ヨガトハリです。

 

過去の連載に加筆しながら再掲していた前回まで。

綴りたいことが積もってきたので

今日は連載にもう一話書き足そうと思います。

 

 

↓ え、最初から読みたい?こちらからどうぞ ↓

【再掲】足底筋膜炎(足底腱膜炎)のこと ①プロローグ

 

私がランニングを始めて10年とちょっと。

 

ヨガで学んだ身体の仕組みを取り入れながら

痛みから開放され、疲れにくいフォーム習得を目指していただくべく

ランニングトレーナーとしても活動しています。

 

今までのランニング人生で一番耳にしているランナーの天敵

足底筋膜炎(足底腱膜炎)について語ってみよう、という連載。

 

 

仕組みはわかったし、治療の種類がいくつかあるのも知ったし。

 

じゃあ、その治療ってどんな風にするの?

本当によくなるの??

 

今回はそんな不安を抱えている方に

私が実際に行った治療についてシェアしようと思います。

 

 

”足底筋膜炎さん”が現れた!!

先日、今にも泣きだしそうな表情で

踵痛に悩む一人の大柄な男性がやってきました。

 

朝の一歩目がつらいんです

病院に行ったんですが骨に異常はないそうで

でも痛くて仕事にならないんです

助けてください

 

今までの連載を読んでくださったあなた。

どう思います??

 

そう、ちゃんと足底筋膜炎じゃないですか!

セオリーどおりの足底筋膜炎です!

しかも骨棘がないことが画像で保障されているなんて!

腕が鳴ります。 ←え

 

患者さまは絶望感満載で

私はよし!とやる気満載で

 

このギャップを悟られないように

丁寧にお話を聞きながら治療に入っていきます。

 

患者さまが抱えてくるもの、なーんだ?

質問ばっかりですね。

 

正解は「痛み」「不安」です。

 

痛みを取り除くのは最重要課題、

これができなければ治療は失敗です。

 

ここで頭に入れておかなければならないのは

痛みを引き起こすのはケガだけではないということ。

 

原因がわからない、先が見えないといった漠然とした不安

朝の一歩目を踏み出したとき最高に痛かったという記憶

そんな「脳」が作り出す痛み、これが厄介。

 

痛みを取り除くのと同時に行いたいのは「脳」への説得。

 

「脳」を納得させるためには

①トラウマになるような刺激の治療

②痛みは引いたけど詳細がうやむやな治療・・

 

これらは絶対あってはならない、と私は考えます。

 

そうは言いつつ、

改善に向けて乗り越えなければならない刺激の存在

というのも認識しています。

 

その刺激をトラウマにするかしないかは

原因と方針、改善に向けての生活指導が的確にできるかどうか

ここにかかっていると思っています。

 

そのためには

限られた治療時間の中で交わされる会話

これが鍵を握ります。

 

おっと、なかなか治療内容に入れませんね笑

次こそ、です。←ホントか

 

まずは痛みの治療から

 

早速鍼でも打ちたいところですが、

ぐっとこらえて医療面接のお約束から。

 

部位、痛い時間、増悪と寛解の因子など

治療前の状態を確認して、

今日の治療での目標を共有して、

治療の流れについて了承を得て、

おまたせしました!ようやく治療スタートです。

 

1.徒手施術

まずは徒手で筋肉の状態を確認します。

ターゲットとなる筋肉の張り、圧痛などを体感してもらいながら

治療ポイントを見極めます。

 

今回は足裏アーチよりも

問題になったのは足首の動きの悪さ。

アーチ形成の筋はさほどつらくない様子でした。

 

2.鍼を打つ

足首の可動域改善ということで刺鍼したのは主にこの2筋。
(画像はAtlasアプリから拝借)

向こうずねの外側にある前脛骨筋

アキレス筋の下に住むヒラメ筋

 

共に硬くなることで

足底筋膜の巻き上げ機構(windlass機構)

がしんどくなります。←説明ざっくり!!

 

前脛骨筋・ヒラメ筋上の経穴にはパルス通電

加えて後脛骨筋・腓骨筋上の経穴には置鍼(アーチ筋ね)

そんな感じで鍼を使いました。

 

3.施灸をする

鍼と同時に行ったのが足裏の圧痛点への隔物灸での施灸です。

(足裏に刺鍼はトラウマになると思いまして)

 

じんわり温かい刺激にホッとしながら

いろいろお話を聞かせてくださるに、

炎症だから、と自宅で足をアイシングしてました

夏は暑いので入浴をシャワーで済ませてました

...出てくる出てくる笑

 

極めつけは「足裏の中心ってどこ?」の質問に

元気よく「母趾球!」と答えてくれました。。。

なんでもバスケ部出身で

母趾球で蹴る!!が染みついているとのこと。

 

意識を変えれば治る気しかしませんね。

 

4.徒手施術に戻る

残った時間で鍼の刺激をなじませるべく

ひざ下のマッサージと

反応を見ながら足首の可動域改善のストレッチを。

立ってみたところ...

 

「え、痛くない!!」

 

よっしゃー!!!

 

ということで

最終兵器「5.仕上げの鍼」の出番はなしでOK。

 

鍼後の過ごし方に加えて

筋を冷やさないように

お風呂浸かってね、冷房で足出して寝ないでね、

など伝えました。

(え、なんで知ってるの?だそう笑)

 

身体の治療はこんな感じです。

 

次なる敵は心の不安

 

身体が改善しても

原因がはっきりしないから拭えない再発の不安

痛みが起きた条件で起きるフラッシュバック

こんなことから痛みは再燃します。

 

この場合、敵を知ることは安心につながります。

だから治療しながら

足底筋膜のはたらきって?

足底筋膜炎のメカニズムって?

骨棘って何?

骨棘ができたらどうする?

鍼や灸の効果って?

アイシングってどんな時にすればいいの?

...and so on

会話の中にめっちゃ説明を織り込みます。

 

患者さま曰く

原因もわかったし
ちゃんと治るって知ったら安心しました

 

ここまでやって、

次の来院の話をして(今回は1週間後)

治療は終了しました。

 

合計45分ほどです。

 

 

いやー、しかし。

この連載やっててよかった笑

 

結論!

足底筋膜炎の治療法としての鍼灸の選択。

結論としては

アリ、ですよねぇ。

 

この連載を書いていて

”身近で手術をした方がいるから興味深い”

なんてお話もいただきましたし、

実際に手術を選択した方も知っています。

 

もちろん外科治療による劇的な改善もありますが

オペ一択でない、治療法を選べるという

心のゆとりを届けられたらと思っています。

 

お悩み抱えている方、ぜひご相談くださいね。

 

 

今回は具体的な治療内容について触れてみました。

足裏の痛みについてももちろんですが、

ヨガトハリの鍼灸メンテナンスってこんなことしてるんだ

ってわかっていただけたら嬉しいです。

 

 

今回の内容でも、鍼灸メンテのことでも

痛くなりにくい走り方のお話でも

気になることがありましたら

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インスタ投稿やコラムでシェアする形でお答えしますね。

 

 

それでは今日はこの辺で。

 

明日もあなたの心に青空が広がりますように。

 

 

 


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